人間教育館
死後の世界を仏教の観点から再現しています。 エンマ様、十王の審判。あなたの一生は良いことも悪いことも隠すことなく 「じょうはりの鏡」に映し出されます。 本館は青少年の非行・棒量区などをなくしたいという願いから作られたものです。 野辺の送りから閻魔帳での裁き、そして様々に展開される地獄・極楽の場面をジオラマで 再現。オリジナル・スライドも上映いたしております。
死後の世界と不動明王
人間教育館では死後の世界を仏教の教えに基づいて再現しています。生前の行いのいかんによって極楽か罪を裁かれるかを問われます。一昔前までは家庭でも語り継がれ、道徳の1つともなってきました。今の時代だからこそ、親子でご覧頂きたいと思います。
六道について
生前にこの世で行った事柄の報いとして、亡者が生まれ変って住まなければならない六つの世界です。地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上の六つからなり、亡者は四十九日以内にどの世界に行くかが決められますが、六つの世界を回ることを六道りんね輪廻といいます。迷いの世界であるろくどう六道から抜け出すことを仏教では解脱といい、解脱こそが仏さまの世界(極楽)なのです。
人が死んだら
四十九日 冥途の旅
死後7日目 最初の審判
秦広王:しんこうおう(不動明王の化身)
亡者の審判をする十王の第1番目の王で、いわば簡易裁判所の所長です。初七日以内に審判し、罪のない人は極楽へ送り、罪の疑いのある者や罪のある者は閻魔王庁へ送ります。三途のかわ川を渡る際、善人には橋を、罪の軽い悪人には浅瀬を、罪の重い悪人には深い淵を渡らせます。亡者の審判をする十王はみんな怖い顔をしていますが、それは罪を厳しく問いただすためで、本当は慈悲深い仏さまなのです。
死後14日目
三途の川と黄泉のくに三途の川には橋があります。橋を渡るには渡り賃が必要なので、死者には少々お金を持たせてあげましょう。橋を渡ると閻魔大王の使者である牛頭・馬頭の二匹の鬼が荷車で黄泉のくに(冥途)へと案内します。ここでえんじゃ縁者や知人と再会し、「極楽で会いましょう」と誓いますが、それぞれ審判を受けるのでバラバラになります。
奪衣婆と懸衣翁
三途の川を渡りきると亡者は、黄泉のくに(冥途)からさらに審判所へと案内されます。そこには、奪衣婆と懸衣翁という二匹の鬼がいます。婆が亡者の衣服を奪い、翁がそれを衣領樹という木にかけます。生前の罪が重いか軽いかで枝の垂れかたがちがいます。
この時、婆や翁にお金を渡して罪を軽くしてもらおうとする亡者もいます。「地獄の沙汰も金しだい」とはこのことです。こうして、わかった結果を、第2番目に審判をする初江王:しょこうおうへ伝えます。
初江王(釈迦如来の化身)
十王のうち第2番目の王で、三途の川を渡ってくる亡者を監視します。また、二七日以内に亡者の殺生の罪を調べ、閻魔大王へ伝えます。
賽の河原
三途の川のほとりにある賽の河原では、この世に生まれることなく死んでしまった水子や、親よりも先に死んだ子供たちが、父母恋しと泣きながら石を積んでいます。毎日、父母のために石を積んで塔を作ろうとしますが、完成間近になると鬼が来て崩してしまい、いつまでたっても完成しません。子供たちは、父母の供養を待っています。父母の真剣な供養が灯火となって河原に届き、それを知った地蔵さまが子供たちを極楽へと引き上げます。
死後21日目
宋帝王(文殊菩薩の化身)
十王のうち第3番目の王で、三七日以内に亡者の邪淫の罪を調べ、その結果を閻魔大王へ伝えます。
死後28日目
五官王(普賢菩薩の化身)
十王のうち第4番目の王で、四七日以内に亡者をはかりにかけて罪の重さをはかり、その結果を閻魔大王へ伝えます。
死後35日目
閻魔大王と閻魔王庁
十王のうち第5番目の王である閻魔大王は、死後五七日以内に亡者の裁判をします。いわば最高裁判所の長官です。その裁判所が閻魔王庁です。閻魔大王は、亡者の生前の行いを書き留めた「閻魔帳」と、全てをありのままに写し出す「浄玻離の鏡」を持っていますので、うそをついてもすぐばれてしまします。大王には亡者の悪行を記録する左神と、善行を記録する右神の二人の副官がいます。大王は地蔵菩薩(お地蔵さま)の化身で、生前に少しでも善い行いをしていれば、救いの手を差し伸べてくれます。
死後42日目
変生王(弥勒菩薩の化身)
十王のうち第6番目の王で、閻魔大王の判決を六七日以内に再審査し、泰山王と協議のうえ悪をこらしめ善を勧めます。
死後49日目 最後の審判
泰山王(薬師如来の化身)
十王のうち第7番目の王で、七七日以内に最後の判決を下し、亡者を六道のいずれかの門に送り、そこでの生まれ変わりを判決します。
平等王(観世音菩薩の化身)
十王のうち第8番目の王で、百ケ日以内に前の判決に落度がなかったどうかを調べ極楽へ救い上げる者を阿弥陀如来に申請します。
都市王(勢至菩薩の化身)
十王のうち第9番目の王で、再々審の請求に応じます。
五道転輪王(阿弥陀如来の化身)
十王のうち第10番目の王で、再審及び再々審の追善供養が足りているか審査します。
― 地獄のいろいろ ―
【 八大地獄 】
等乱地獄(人殺し地獄)
生前に人殺しはもちろんのことむやみに生き物を殺したり弱い者いじめをした者などがおちる地獄です。鬼どもにひどく折檻され、釜ゆでにされます。
黒縄地獄(盗み地獄)
生前に盗みをした者がおちる地獄です。熱い鉄板の上に伏せられ、のこぎりや刀で刻まれます。また、熱い釜の上に渡した鉄の縄を、重い鉄を背負って渡らされます。
衆合地獄(邪淫地獄)
生前に邪淫の心を持ち、婦女暴行やみだらな性行為を行った者がおちる地獄です。鬼どもに厳しく折檻され、性器をえぐり取られます。
叫喚地獄(酒乱地獄)
生前に大酒飲みで、酒を飲んで暴力をふるったり事故を起こしたりした者がおちる地獄です。焼けた鉄板の上を走らされ、熱い鍋や釜で煮られます。また猛火の鉄の室に追い込まれ、煮えたぎる銅を飲まされます。
大叫地獄(うそつき地獄)
生前にうそをついて人をだました者がおちる地獄です。折檻はこれまでの地獄の10倍というひどさです。火で焼かれ、熱い針で口と舌を刺され舌を抜かれます。「うそをつくと舌を抜かれる」とはこのことです。
焦熱地獄
大焦熱地獄(非行・暴力地獄)
生前に自分中心にしか物事を理解できなく、勝手なふるまいをし非行・暴力行為をした者がおちる地獄です。猛火で責められ、火あぶりにされ串焼きや釜ゆでにされます。
阿鼻地獄(悪逆地獄)
いちばん下にあり、最も恐ろしい地獄です。無間地獄とも言います。人殺し、盗み、邪淫、うそつきの四重の罪を犯し、親、きょうだいや恩人を殺した者がおちます。大きなのこぎりで手足をバラバラに刻まれ、火で焼かれ、釜ゆでにされます。
【 八寒地獄 】
八寒地獄では、今までの八大地獄とちがって厳しい寒さで責められる地獄です。あまりの寒さで凍え死んでしまってもすぐ生き返り、責苦は永遠に続きます。八大熱地獄と同じように罪の重さによってせっかん折檻の程度がちがいます。
― 供養について ―
誰でも自分の死なんて考えたくない。信じたくないものです。しかし、今だ誰ひとりとして死をまぬがれた者はいないのです。いくら身体が丈夫であっても、若くても死は確実に訪れます。死は命あるものの宿命なのです。人は死んだらどこへ行くのでしょうか。肉体は死んでも霊魂は永遠に生き続けると信じられています。自分の人生を精一杯誠実に生きた人は誰でも極楽へ行くことができるでしょう。しかし、そうした人間の正しい生き方をせず、弱い者いじめをしたり、うそをついたり、他人の物を盗むなど悪い行いをした者はその罪の重さによって地獄へ落とされるのです。では、地獄へ落ちた者はいつまでも救われないのでしょうか。いや、そうではありません。その人たちを救えるのは、私たちなのです。私たちは、肉親や親戚、友人や隣人の死に出会うと「お葬式」をし、その後も追善と供養を続けます。私たちが、その人たちの追善、供養をしてあげれば閻魔大王の鏡に写る罪もしだいに消えていくのです。そして七日ごとの四十九日の供養や百ケ日、一周忌、三回忌の追善供養で亡者の罪は軽くなり、なかにはく極楽へ導かれるものもあるのです。
初七日 秦広王が五戒(不殺生・不偸盗・不邪淫・不妄語・不飲酒)についての審査をする。
二七日 初江王が殺生の罪を調べる。
三七日 宋帝王が邪淫の罪を調べる。
四七日 五官王が罪の重さをはかりにかける。
五七日 閻魔大王が浄玻離の鏡に罪状をうつして罪の軽重を判定する。
六七日 変生王が閻魔大王の判決を再審査する。
七七日 泰山王が最後の判断を下し亡者は六道(地獄、餓鬼、畜生、修羅、間、天界)のいずれかの門に入る。
百ケ日 平等王が再審の請求に応じる。
一周忌 都市王が再々審の請求に応じる。
三回忌 五道転輪王が再審および、再々審の追善供養が足りているか審査し足りていれば極楽へ行ける。
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